営業活動を効率化するためには、ダッシュボードの活用が効果的です。

しかしながら、

・どのようなダッシュボードを使用すればいいかわからない
・ダッシュボードを運用したいが、どのようなメリットがあるのかわからない

とお悩みの方もいらっしゃるのではないでしょうか。

この記事では、営業部門にダッシュボードを取り入れた時に期待できるメリットについて解説します。営業ダッシュボードのメリットや使いやすい営業ダッシュボードの特徴を解説していくので、営業管理ダッシュボードの利用を検討している方はぜひ参考にしてみてください。

営業ダッシュボードを作成する目的

営業部門における業績管理ダッシュボードは、単にデータを集めて表示するだけではなく、リアルタイムでの状況把握、データ可視化による活動管理、そして迅速な意思決定をサポートするために活用されます。これから、営業ダッシュボードを作成する主な目的について、より具体的に解説していきます。

リアルタイムでデータを確認できる

営業ダッシュボードは、社内のデータベースやCRMツールと連携させることで、データを自動的に最新の状態に更新できる仕組みを持っています。

営業担当者やマネージャーが常にリアルタイムで案件の進捗状況や売上目標の達成率を即座に把握できるため、タイムリーな対応が可能となり、営業活動の精度とスピードが大きく向上します。

データの可視化で現状把握が容易になる

営業ダッシュボードを活用することで、各案件の金額、進捗ステータス、成約確度といった重要な指標を一目で把握できるようになります。

これにより、売上達成に向けた活動が計画通りに進んでいるかどうかを即座に確認でき、早期に軌道修正を行うことが可能です。

また、未活動案件の一覧や、請求書発行などの完了作業に関するアラートを設定することで、重要な処理の漏れや忘れを未然に防止できるため、営業管理の精度と信頼性が飛躍的に向上します。

素早い意思決定を行うことができる

営業ダッシュボードでは、必要なデータが整理・集約された形で表示されるため、現状把握にかかる時間を大幅に短縮できます。

従来のように複数の資料やレポートを作成する必要がなく、現場ですぐに状況を確認し最適な判断を下すことができるため、営業活動全体のスピードと効率が向上し、より多くの成果を生み出せる体制を整えることができます。

営業ダッシュボード作成時に押さえておきたい注意点

営業ダッシュボードは、ただ欲しいデータを並べればよいわけではありません。使いやすく、目的に合ったダッシュボードを作成するためには、いくつかの注意点を押さえる必要があります。ここでは、ダッシュボード作成時に特に意識したい4つのポイントを紹介し、それぞれ詳しく解説していきます。

ダッシュボードの目的をしっかり定めること

例:月次売上目標達成状況の把握
目的:今月の売上目標に対して、どれくらい進捗しているかを即座に確認したい
必要なデータ:当月売上実績、目標金額、達成率
使うグラフサンプル:
 ✔️ 目標達成率ゲージチャート
 ✔️ 当月売上推移折れ線グラフ

ダッシュボード作成において最も重要なのは、「何のために作るのか」を明確にすることです。目的があいまいなまま作り始めると、情報を詰め込みすぎて使いづらくなったり、必要なデータが抜け落ちてしまったりするリスクが高まります。

たとえば、「今月の営業目標達成状況を把握するため」といった具体的な目的を設定すれば、必要な指標やグラフも自然と絞り込めるでしょう。作成前には、必ず「ダッシュボードを通じて何を知りたいのか」「誰が使うのか」を整理し、ゴールを明確にしてから設計に着手することが大切です。

見やすく操作しやすいデザインを心がける

例:営業パイプライン管理ダッシュボード
ポイント:
 ✔️ 案件フェーズごとに色分け
 ✔️ 重要指標(受注確度、金額など)は大きく表示
 ✔️ ワンクリックで案件詳細にジャンプできるリンク設置
使うグラフサンプル:
 ✔️ ファネルチャート(案件進捗管理用)
 ✔️ 棒グラフ(フェーズ別案件数比較)

営業現場で活用されるダッシュボードは、スピーディな意思決定をサポートするためにも、直感的に見やすく、操作しやすい設計が求められます。

データが多すぎてゴチャゴチャしていたり、必要な情報にたどり着くのに何ステップもかかったりするUIでは、利用者にストレスを与えてしまいます。

色分けやグルーピングを工夫して視認性を高めたり、必要な操作は最小限にとどめたりと、ユーザー目線での設計を意識しましょう。

誰でも簡単に使えるダッシュボードにすることが、日常業務への定着と効果的な活用につながります。

カスタマイズ性の高さを意識する

例:新サービス導入後に必要データが変わった場合
シナリオ:新しい商材が加わり、案件管理項目に「サービス種別」フィールドが追加された
カスタマイズ対応:
 ✔️ 新しいフィールドを即座にダッシュボードに反映
 ✔️ サービス種別別の売上比較グラフを追加
使うグラフサンプル:
 ✔️ サービス種別別売上棒グラフ
 ✔️ サービス種別別案件数円グラフ

ダッシュボードは一度作って終わりではなく、事業環境や営業方針の変化に応じて柔軟に内容を変更できることが重要です。

たとえば、BIツール内の標準機能だけではカバーしきれない場合に備えて、他システムとの連携が可能か、データ項目やレイアウトを容易に変更できるかといったカスタマイズ性をチェックしておくべきです。

また、現場のフィードバックを受けて素早く修正を加える体制を整えることで、常に最適なダッシュボードを維持できるようになります。運用後の変更に柔軟に対応できる設計を心がけましょう。

視覚的にわかりやすいグラフやチャートを活用する

例:担当者別売上達成状況をひと目で確認
ポイント:
 ✔️ 担当者ごとに色分けして並べる
 ✔️ 達成率を%表示
使うグラフサンプル:
 ✔️ 担当者別売上達成率棒グラフ
 ✔️ 担当者別達成率ゲージチャート

営業ダッシュボードの要は「情報をいかに瞬時に理解できるか」です。そのためには、単に数値を並べるのではなく、適切なグラフやチャートを用いることが重要です。

売上推移であれば折れ線グラフ、担当別比較なら棒グラフ、案件ステータス管理には円グラフやファネルチャートなど、データの性質に応じた表現を選びましょう。

また、グラフの種類が豊富なツールを選ぶことで、より多様な視点からデータを可視化できるようになります。

視覚的なわかりやすさを追求することで、誰でもすぐに状況を把握できるダッシュボードを作成できます。

まとめ

営業ダッシュボードは、営業の進捗や数字を見える化して、仕事の効率や判断スピードをグッと上げてくれる便利なツールです。

とはいえ、ただデータを並べるだけじゃ効果は出ません。目的をはっきりさせて、見やすくて直感的に使えるデザインにするのがポイント。状況に合わせて中身をカスタマイズできる柔軟さも大切です。

今回紹介したコツを参考に、自分たちの現場に合った「使えるダッシュボード」を作ってみてください!

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