こんにちは、ヒゲメガネです。

前回アップした「【QGIS】バッファを使って公共交通不便地域を調べてみた-前編-」の続きになります。
→前回の記事を見る

前回は、鉄道とバス停を渋谷区の範囲に絞ったところまで行いました。
今回はいよいよタイトルにある「バッファ」機能を使って「公共交通不便地域」を見ていきます。

やってみる

・バッファ機能を使う

さて、ようやく本題の作業です。
「バッファ」という機能を使い公共交通不便地域を探してみたいと思います。

「バッファ」機能は、対象の地点からの一定の範囲を色付けしてくれる機能です。

それではやってみましょう。
まずは先ほど渋谷区内の地物に絞った「駅」または「バス停」のレイヤを選択します。

そうしたら、下記のように実行してください。
・メニューバーから「ベクタ」→「空間演算ツール」→「バッファ
・「距離」→300m(バス停)、600m(駅)
※単位が「メートル」になっていることを確認。なっていない場合は変更するか、変更もできない場合は座標系が変更できていない可能性があります。

・「セグメント」→30(バッファの角度。この場合30角形にする設定で、ほぼ丸になる)
・「結果を融合する」にチェック
・「出力レイヤ」→「ファイルに保存」を選択し任意の名前で保存
・「アルゴリズム終了後に出力ファイルを開く」にチェック

上記を実行すると下記のようになったと思います。
この作業を「バス停」「駅」両方のデータで行ってください。

・色合い調整、ラベル設定

バッファの作業が終わったら、下記のように色合いやラベルを調整してみましょう。
図の場合は、緑がバス停のバッファ青が駅のバッファです。

渋谷区のレイヤを選択し、ラベルを設定し地名も出したら完成です。
・レイヤ選択
ボタン→ボタン
・ラベルの種類→「単一定義
・「」→「S_NAME
・これは好みですが、ボタンから「テキストバッファを描画」にチェックを入れるとラベルの文字が際立ちます

・完成! 公共交通不便地域を探してみる

完成です。
お疲れ様でした。

さてこれから公共交通不便地域を探してみようと思います。
今回の場合、バス停の円と駅の円が重なっていないところが該当しますが…

作っていた途中でもお気づきになったかもしれませんが、
渋谷に「該当地域はない」というのが結果ですね…

唯一真ん中の「代々木神園町」は該当しますが、こちらはレイヤの色を解除してもらうと分かりますが、「代々木公園」です。
そもそも誰も住んでいない….(明治神宮の神主さんとかはいるかもしれませんが)


その他、上にある「本郷三丁目」や下にある「恵比寿三丁目」は円が重なっていない箇所が若干あるものの、今回あくまで渋谷のバス停や駅からの距離を見ているため、その他のバス停からは十分に近い位置にあると言えるでしょう。

都心ですし、そんな気もしていたとは言え少し残念ですね。
ただ、改めて東京の交通網のすごさは感じることができました。

個人的には特にバス停です。
気づいた方もいるかもしれませんが、東京の全体像でバズ停の数を見てみるとこうなります。
※集合体恐怖症の人は閲覧注意※

こわ…

まとめ

以上、「【QGIS】バッファを使って公共交通不便地域を調べてみた」でした。
最後までお読みいただきありがとうございます。

今回は「QGIS」の「バッファ」機能を利用し「公共交通不便地域」を可視化してみました。
まだまだ「QGIS」について勉強途中ではありますが、知ればしるほど便利なシステムで、無料なのが驚きです。

今後もQGISや商圏分析について発信していけたらと思います。

今回の記事が皆さんのお役に立てましたら光栄です。

その他の関連記事も読む

・【QGIS】バッファを使って公共交通不便地域を調べてみた-前編-
・商圏分析って可能性を感じますよね

【お知らせ】

出店計画、商圏分析などにお役立ちできる、独自の「生活圏データ」を利用した分析ソリューションサービス「LAM(ラム)

IFDでは「LAM(ラム)」という分析ソリューションサービスを提供しています。
こちらは独自のデータである「生活圏データ」等のデータを利用し、出店計画、商圏分析などにお役立ちいただけるサービスです。

下記ページより詳細を確認できますので、是非ご覧ください!

→LAM詳細ページ

一覧へ戻る